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なぜ白髪を抜こうと思ったのか 30分3980円の世界

白髪が増えてきたなあ。染めるのも面倒だし、抜くのも大変だし……。そんな悩みを抱えている人に、オススメの店が登場した。JR赤羽駅から徒歩5分ほどのところにある「白髪抜き本舗」(東京都北区)だ。

【NOREVE公式サイト】



 店名の通り、白髪を抜いてくれる専門店である。店のスタッフに「後頭部だけ抜いてもらう」「全部抜いてもらう」といった感じでリクエストして、時間に応じて料金を支払う仕組みだ。例えば、30分で3980円、60分7480円、90分1万480円(いずれも税込)である。

 このように言われても「やったことがないので、よく分からないよ」と思われたかもしれないが、心配ご無用。抜いてもらいたいところなどを伝えると、オススメの時間を教えてくれる。ちなみに、30分で150~200本ほど抜いてくれるそうだ。

 白髪を抜く――。ありそうでなかったこの店は、どういったきっかけで誕生したのか。また、1本1本抜き続けてきたことで、どんなことが分かってきたのか。オーナーの高見澤豪さんに話を聞いた。聞き手は、ITmedia ビジネスオンラインの土肥義則。

同じ悩みを抱えている人がいるはず
土肥: JR赤羽駅前の商店街を歩いていると、美容室のような、カフェのような、オシャレな外観の店舗「白髪抜き本舗」が見えてきました。白髪を抜いている店とは思えないような雰囲気が漂っていますが、店内に入ると、8畳ほどのスペースに椅子がひとつあって、施術用の毛抜きがズラリと並んでいる。

 白髪を染める店舗は数えられないほどあるのに、抜いてくれるところは聞いたことがありません。なぜこのような店をオープンしようと思ったのでしょうか?

高見澤: 僕は現在、42歳。40歳前後のころから、白髪が目立つにようになってきました。話はちょっとそれますが、ドイさんはヒゲの処理をどのようにしていますか?

土肥: 電気シェーバーを使ったり、カミソリを使ったりですね。

高見澤: 僕は抜いているんですよね。このようなことを言うと「痛くないのですか?」と聞かれるのですが、確かに「痛い」。ですが、電気シェーバーやカミソリを使うと、どうしても“そりあと”が残りますよね。黒かったり、青かったり。それが嫌なので、自分で抜いているんですよね。

 普段からヒゲを抜いているので、抜くことにそれほど抵抗感はありません。白髪が増えてきても、自分で抜いていました。ただ、自分でやるにも限界がありますよね。後頭部は見えないので、うまく抜くことができない。そうした悩みを抱えていたので、「誰かに抜いてもらいたいなあ」と感じていました。

 ネットで調べても、そんなことをやってくれる店は見つかりませんでした。でも、僕と同じような悩みを抱えている人はいるはず。同じ悩みを抱えている人はいるはずなのに、それを解決してくれる店がない。ということは、「ビジネスとしてやっていけるかも」と考え、オープンに向けて動き始めました。


来店客0人の日が続く
土肥: 課題を解決することができる、他に競合がいない――。ビジネスチャンスの香りはプンプンと漂ってくるわけですが、懸念材料もありますよね。お金を払ってまで白髪を抜いてもらいたい人がどのくらいいるのか、他に競合がないということはそもそもニーズがないのかもしれない。店をオープンするにあたって、こうした不安はなかったでしょうか?

高見澤: 飲みに行ったときに、友人や知人に相談しました。ただ、聞いてくれた人の反応はちょっと薄かったですね。「まあ、がんばって」といった感じで。白髪を抜くことがビジネスとして成立するかどうかよく分からなかったので、他人にはあまり相談しませんでした。ただ、発想はおもしろいと思っていたので、クラウドファンディングで支援を募りました。

 他のプロジェクトを見ていると、「300万円」「500万円」などと書かれていたので、「30万円くらいであれば、簡単に集まるだろう」と考えていました。しかし、結果はボロボロで、10万円も集まりませんでした(涙)。このとき、「白髪を抜く店をオープンして、本当にやっていけるのか」と不安を感じました。興味を示してくれる人が少なければ、ビジネスとして成立するのは難しいですからね。とりあえず1年間やってみて、ダメだったら止めようと考えました。

土肥: 不安の中で、門出を迎えたわけですね。2018年9月に開店したわけですが、オープン当初はどのような反響がありましたか?

高見澤: すぐに、たくさんのお客さんは来ないだろうと思って、当初は金・土・日・祝日のみ営業していました(現在は、木・金・土・日・祝日)。僕はアパレルの店を経営しているので、その他の曜日はそちらで働くといった形ですね。週末に営業していたわけですが、来店客0人の日が続きました。1日に1人だけのことも多く、2~3人であれば多いなあといった感じでした。

土肥: 来店客0人の日が続くと、心が折れたのでは?

高見澤: ある程度、想定していたことなのですが、0人の日が続いたときには、さすがにショックを受けました。ただ、アパレルのスタッフに「今日は2人だった」「今日は3人だった」といった話をすると、「おー、スゴいじゃないですか。ずっと、0人の日が続くと思っていたので」と言われました。

土肥: 周囲の人は、このビジネスに期待していなかったようですね。

高見澤: 来店客数を振り返ると、5カ月ほど横ばいが続いていたのですが、6カ月目(2月)に入ってからはちょっと変化が出てきました。1日0人という日はなくなって、4~5人来られる日が増えてきたんですよね。一体、何があったのか。メディアで取り上げられたので、「ちょっと気になって来てみた」という人もいたのですが、リピーターが増えていることが分かってきました。

 髪の毛を切る場合、1カ月に1回、2カ月に1回といった人が多いと思うのですが、白髪の場合は違う。「3~4カ月前に抜いてもらったけれど、目立ってきたので」といったケースが多い。つまり、3~4カ月前に抜いたところから、再び白髪が伸びてきたので、店に来たといった人が増えてきました。


お客さん、男性7割、女性3割
土肥: お客さんを男女別でみると、男性7割、女性3割だそうですね。白髪を染めるのは女性のほうが多いので、抜くのも女性のほうが多いのかなあと思っていたのですが、意外な感じ。でもちょっと考えてみると、染めている人はわざわざ抜いてもらう必要がないので、来店客は男性が多いのも納得かも。

 ところでお客さんからは、どういったリクエストが多いのですか? 目立つところを抜いてほしいとか、自分が見えないところを抜いてほしいとか。

高見澤: お客さんの多くは、自身で白髪を抜かれているんですよね。前であったり、横であったり、見えるところは自分で抜かれている。ということもあって、「(自分が)見えないところを抜いてください」といった声が多いですね。

 白髪の本数を見ると、女性よりも男性のほうが多い。男性の場合、「時間内にできるだけたくさん抜いてほしい」といった声が多いのですが、女性は違う。白髪が増えてくれば染める傾向があるので、それほど目立っていない人が多い。ということもあって、「見つけたところを抜いてください」といった指摘が多いですね。

土肥: ふむふむ。ところで、30分で何本くらい抜いてくれるのでしょうか?

高見澤: 150~200本くらいですね。例えば、180本の場合、10秒に1本のペースで抜く感じになります(1分6本×30=180本)。長い髪の毛の場合、「うわ~、こんなに抜けたのですね」といった反応をいただくこともあるのですが、短い場合、「えっ、これだけ?」といった声も。長い髪は多く見えて、短い髪は少なく見えるので、どうしても反応に違いがありますね。

 ちなみに、髪の毛の長さや白髪の量などによって、抜く本数は多少前後することも。例えば、髪の毛の長さが数ミリの場合、抜くのにどうしても時間がかかるので。

毛抜きは自分に合ったモノを使う
土肥: 店をオープンする前に、白髪を抜く練習はどのくらいしたのでしょうか?

高見澤: オープン準備などでバタバタしていて、練習する時間があまりとれませんでした。合間を縫って、友人の白髪を抜かせてもらうことに。ただ、男性の白髪しか抜いていなかったので、女性客が来られたときには、ちょっと戸惑いました。

 例えば、ロングヘアーの人。どうやって髪の毛をあげて、抜けばいいのか。ちょっと時間がかかってしまったので、これではいけないと思って、美容師さんがカットの練習に使うマネキンを購入しました。後ろ髪の白髪を抜くときには、ここらへんでヘアクリップを使って……といった具合に、髪の毛をアップする方法を練習しました。

土肥: テーブルの上に、毛抜きがズラリと並んでいますね。場所によって使い分けているのでしょうか?

高見澤: いえ、基本的には、どれか1本を使っています。オープン前に、どの毛抜きがいいのかよく分からなかったので、7種類ほど購入しました。パッと見たところ先端が尖っているモノが使いやすいのかなあと思っていたのですが、実際に使ってみたところ、白髪が途中で切れてしまうんですよね。若い人の場合、髪の毛は太い傾向があるのですが、年を重ねると、細くなる。ということもあって、先端が細いモノは、年配の人には向いていません。

 じゃあ、先端は丸くなっているモノのほうがいいのか。丸くなっているモノは白髪を抜く際に、誤って黒髪も抜いてしまうことがあるんですよね。いろいろ試したところ、使いやすいのは、先端はそれほど尖っていなくて、持ったときに手元の部分がしっくりくるモノ。手元部分にチカラを加えると白髪をつかむことができるわけですが、動かす幅が長ければ疲れますし、短ければつかみにくくなる。というわけで自分の手の大きさ、チカラなどに合ったモノを使っているんですよね。

白髪を抜いてくれる店を探していた
土肥: 最後の質問です。「オープン前、お客さんがあまり来なければ1年後に閉店するかも」といった話をしていましたが、6カ月ほど営業してみて、1年後もやっていけそうですか?

高見澤: お客さんからこのような声がありました。「自分は頭皮が弱いので、染めることができない。だから、白髪を抜いてくれる店を探していたんです。続けてくださいね」と。こうした声がある限り、店は続けていきたいですね。

(終わり)

ITmedia ビジネスオンライン



引用:なぜ白髪を抜こうと思ったのか 30分3980円の世界









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