東尾修「オールスターの出場規定、見直す時期じゃないか?」〈週刊朝日〉 ニュース 2018年07月14日 0 野球の「真夏の祭典」オールスターゲームが7月13日に京セラドームで、14日に熊本で開催される。私も解説で熊本に行く予定だ。今年は常連メンバーに加え、新しい力、そして、かつて常連だった懐かしい面々も選ばれている。機能性表示食品の一目瞭然W 中日の松坂、ヤクルトの青木、巨人の上原といったメジャーでも活躍した選手たちはファン投票での選出でもある。「球宴で見たい!」という期待の大きさの表れだと思う。さらに巨人の岡本、オリックスの19歳右腕山本など新しい力も加わり、盛り上がるのではないかな。 ただ、そんなファンの思いを大切にしなくてはならないと同時に、選手のことを考えると、出場規定について考えなきゃいけないことがある。野球協約第86条に定められている「出場選手の自動抹消」である。そこには「オールスター試合に選抜された選手が、オールスター試合出場を辞退したとき、その選手の出場選手登録は自動的に抹消され、所属球団のオールスター試合終了直後の年度連盟選手権試合が10試合を終了する翌日まで、再び出場選手登録を申請することはできない。オールスター試合前から出場登録を抹消されていた場合も同様の扱いとする」とある。 つまり、どんな故障状況であろうと、出場が決まった選手が辞退する場合、後半戦の最初の10試合は出場できない。 球宴には「ファン投票により選出された選手は、投手を除き2試合とも9回終了までに必ず出場させなければならない。また、ファン投票で選出された投手およびファン投票以外で選出された選手は、2試合を通し必ず出場させなければならない」との規定がある。故障の有無にかかわらず、10試合のペナルティーを受けたくない場合は、無理やりでも出場する必要があるということだ。 このコラムを執筆している時点でいえば、松坂は背中の痛みもあって6月8日のソフトバンク戦を最後に登板していない。球宴までの日数も少ないし、公式戦で満足に投げることなく、球宴にほぼぶっつけ登板になる可能性もある。青木は、6月30日の阪神戦の頭部死球を受け、7月5日に脳振盪特例措置を申請して登録を抹消された。こちらも球宴にはぶっつけに近い形になるだろう。 性善説を説くつもりはないが、体のどこも悪くないのに出場を辞退する選手はいないと信じる。投手の登板間隔に関しても、前半戦最終戦に先発した投手は2戦目に回るなどの補足規定を設ければいいのでは、とも考える。何十日も投げていない投手、そして脳振盪の後遺症が心配される野手がいる。いま一度、しっかりと規定の在り方を考えないと、選手、そして各球団にとって、球宴開催に頭を悩ませることになってしまう。 毎年のように議論が出る案件である。昨年は投手で選出されながら投手として出場できない大谷翔平(当時日本ハム)に対し、野手で出場できるようルールを策定した。わずか数日でコンセンサスを取った日本野球機構(NPB)と12球団は素晴らしかった。今度は出場規定、罰則規定の在り方も議論してほしいと思う。ファンも中途半端なプレーは願ってはいないと思うから。引用:東尾修「オールスターの出場規定、見直す時期じゃないか?」〈週刊朝日〉 PR